ふつうの暮らし〜シニアな毎日

シニアのふつうの暮らしを綴ります

60代の服の処分は現実を見据えて

不要品の処分、みなさんはどのようにされていますか?
だんしゃり、と打ち込めば即”断捨離”と変換されるところから、不要品の処分に多くの方が悩んだり持て余しているのが分かります。


もちろんわたしもその一人…なんですが、あえて学ぶことはせず自分なりに自分にあったやり方を模索しています。
のちのち悔やむようなことがあったときに、時流に流されたからだと思いたくないからです。


いっきにやるのもぼちぼちやるのも気分次第

生活って終りがありませんよね。
生きてる限りは生活するから、これでお仕舞い、は死ぬとき。
だからやり残すし、あれ取っておけばよかったなあ!なんて思い出すこともあります。
物忘れが激しくなっているのに、つまらないことは覚えていたりします。


思い出は時代の背景とともにある


十年以上前に、独身時代に気に入っていたデザイナーズブランドの服をいっきに処分しました。
もう絶対着ないのに洋服タンスの場所を取っていたからです。
後悔していませんけど、たまに物持ちの良い方が「これ三十年前のコートよ」なんて言ってるのを聞くと、取っておけばよかったなあ〜なんて思います。


世の中には様々な価値観があって、それらに触れて心が揺れます。


それも、その服にまつわる新しいエピソードに思います。
捨てて今頃は影も形もない、けれど服とそれを着て楽しんだ日々は心のなかにあり続けます。
パリッとしたまま、その時代の背景とぴったり重なったままで。


保管して古びて流行遅れになったそれと当時とは見た目も暮らしぶりも変わった自分が、そこにある現実です。


一度手に通して全身鏡の前に立って映して見て、違和感がなければきっとまだ楽しめるはず。
ピンとこないなら、そっとお別れします。
お別れしても記憶は残り続けるから、現物は要らないんですね。


今取っておくと死ぬまで着る羽目になる


高齢者福祉施設にお邪魔すると、年季の入ったあまり普段着に向かないような素材のカーディガンやセーターをお召の入所者さんがいらっしゃいます。
わたしの両親の年代は戦後モノのない時代を生き抜いたので何でも大切にして捨てられない…というのが定説です。


そのとおりに思いますが、認知症を発症していなくても自分で思うように買い物をするのが難しくなれば、それらを用意するのは家族です。
娘さんがいなければ息子さん、様々な理由で老老介護になっていればそれら準備するのはご主人です。


おうおうにして男性は女性の着るものについてよく知りませんから、家にあるものを持ってきます。
それで、ご本人が大事に取っておいたあまり普段着に向かないようなデザインや素材の服が持ち込まれるわけです。


ご本人はもっと着やすいものを普段は着ていて、本当はそんな服を着て過ごしたいかもしれませんが、ケアマネさんや職員さんは経済的なことにまでは踏み込めませんし、相談されなければわざわざ新しいものを準備するようにアドヴァイスをされないのかもしれません。


今は時代が変わり、お出かけ着と普段着の違いが著しくないので、わたしが入所する場合にはそんな心配はないでしょうね。


ただ、今こまめに処分しておかないと、例えば午後倒れて入院→施設に入所となったときに、もう着ていないけれどタンスに仕舞っていた服が持ち込まれるかもしれません。
それらは普段着古しているものより傷んでいないし、本人が気に入って保管していると家族は考えるからです。


気に入っているならそれはそれでよいかもしれません。
でも単に捨てられなかっただけだったら…テンション下がりますよね…


棄てるか棄てないか処分日に決める


わたしの洋服タンスは二階にあり大きすぎてクレーンを使って窓から出さないと移動できないので、今はキルト芯や裁縫用のノーションなどを収納しています。


下の階の押し入れにハンガーパイプを設置してクロゼット代わりにシーズンの服をハンガーにかけてあります。
礼服やシーズンオフの重衣料は小さな洋タンスに防虫剤を入れて吊るしてあります。


押入れクロゼットの衣替えの頃には日頃着ている服がズラッと並び、パイプに傾斜が出るほどです。


今朝はその中からテンションの上がらないものを取り出してゴミ袋に直行させました。
昨シーズン着なかったもの、着心地が悪かったもの、そこにあって好きと思えないもの、あまり良く考えず、手が止まったら止めます。
処分するか否かは感覚や気分に任せます。


処分に出したものの中には、もし出さなかったら活用したものもあるかもしれません。
でもたぶん、忘れてしまうと思います。
実物がなければ目に入らなければ”ないもの”になります。


タンスの引き出しも開けて、これを施設で着るのは嫌だなあ!と思ったら処分袋に。
処分日の朝に実行して指定時刻までに集積場に持ち込むので考える間がありません。


これを思いついたときにやります。
一回に出せる可燃物袋は一世帯4袋までなので、不用品を詰め込んだ袋と寝食共にしなくても片付いてしまうのが、思いついたが吉日のよいところです。


まとめ

  • 60代からの不用品処分は現実を見据えて
  • わざわざ時間を取らずとも思いついたが吉日
  • 見える化して見えないものはないものと思う
  • 判断基準はその日のテンション

最後までお読みくださりありがとうございました。


みなさまも良い一日をお過ごしください。